シングルマザーという選択

仲良しのシングルマザーがいた(いる)。
知り合った頃、今の私の年齢くらいだった彼女は、私に歌舞伎、
おうちでのおもてなし、オシャレなピクニック、美味しいおでん屋等々の
大人の世界を覗かせてくれた。

その頃、私たちが二人で飲んでいた時に一人で留守番していた小学生の小僧は大学生になり、
卒業を控えて、就職を考えていた先の人事課から衝撃の事実を聞かされる。

彼は非摘出子だった。

小僧にも私にも、おめでた婚の後に離婚して、その後亡くなったと言っていたじゃないか!
小僧と二人でしらばっくれてすっとぼける彼女を責めてみた。
彼も私もどこから嘘が始まってどこで終るのか分からなくなっていた。

二人の攻撃にもめげずにヘラヘラしているスーパーポジティブ姐さん。
若い頃は小僧を隣のお妾さんとその「旦那さん」に預けていた姐さん。
50過ぎても転職を繰り返して、ボーナスで私大の学費払った姐さん。
いつの間にか部長の肩書きがついていた姐さん。

笑う角には福来り。