やはり妻子持ちだったトルコ人警官

 就業時間も過ぎたので、同僚のところにばかな話をしにいった。同室の人が休暇中なので、個室状態。トルコ人の警察官と来週にでも昼を食べる事になったので、Riekoか私を連れて行こうかというくだらない戦略をたてている途中、携帯が2度程鳴った。ちらっと見て舌を鳴らして無視している感じは奥さんに違いない、あらら、と思っているのもつかの間。窓に背を向ける同僚には見えない角度で私はばっちり窓の外の奥さんと目が合う。こんなシチュエーションはなかなか無いだろう。「奥さんですよ。」と言いながら窓の外に向かってとびきりの笑顔で手を振る。なんともばつが悪い。R方式に書類とペンを手に持っていれば良かった。その方がだべっていても断然仕事っぽい。昨日の決意はどこにいった。おまけに結局祝日のうちの飲み会にこの同僚も家族抜きで誘っているし。本人は問題ないと言い張るが。

 話をイケメントルコ人に戻すと、「あの人妻子持ちの単身赴任ですよね。」ときた。やっぱり。30代のトルコ人の警察官で独身なんてありえない。Rに伝えると「えー、シングルって言ってましたよぉ。なんだあ。ちっ。」と思い切り舌打ち。また狭い社会なのにすぐにばれる嘘をつかれた訳である。そして私はついにアンパンマンと夕飯を食べる事になった。4週間(もっとか?)越しでついに具体的な日程調整を言ってきたのだ。「今日の午後、そっちに向かって行ったから誘うんだろうなと思ってたんですよ。」とRもよく見ている。仕方が無い、デートごっこに付き合うか。話が弾まないだろうなあ。